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板倉新聞

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鉄欠乏性貧血


ヘモグロビン(=赤血球の中に存在する血液の中で酸素を運ぶ役割を担う)が不足して
体内に酸素が不足してしまうのが貧血で、中でもヘモグロビンを構成する鉄が不足することに
よって起こる貧血を鉄欠乏性貧血といいます。


○原因
 ①鉄分摂取量の不足
偏食や不規則な食事、外食過多、無理なダイエットなど
 ②鉄分の必要量の増加
妊娠中や思春期に鉄分の必要量が増え、それに見合う供給がない場合
 ③出血による鉄分の不足
痔、子宮筋腫や子宮内膜症、消化性潰瘍、癌、生理などによって出血がある場合


○症状
・脳が酸素不足…めまい、立ちくらみ、失神
・筋肉が酸素不足…肩こり、疲れやすい、全身のだるさ
・心臓が酸素不足…息切れ、胸痛、動悸
など、体のあちこちに症状が現れます。


○検査や治療
血液検査で血液中の鉄の量(血清鉄)や貯蔵されている鉄の量を測る指標(血清フェリチン)
など、血液中の鉄に関する様々な数値を調べ、各項目の基準値に照らし合わせて鉄欠乏性貧血を
診断します。 男性や高齢の方の場合は、消化器の癌などによる出血などで貧血を起こしている可能性も
あるので、便潜血の検査や内視鏡検査などを行うこともあります。
治療は薬による治療が一般的です。薬を服用していると、約2ヵ月ほどで血液検査の数値が
正常化するのが一般的ですが、体の中に貯蔵してある鉄を補給するためにもそこからさらに
数ヵ月は薬を飲み続けることが必要です。ご自身で治ったとは判断せず医師の指示の下に
治療を続けていくことが大切なのです。


○食生活のポイント
 ①栄養のバランスを考え毎日3食をきちんと食べる
 ②鉄分を多く含む食品を十分に摂る
レバー、赤身の肉類、あさり、血あいの多い魚、大豆製品、緑黄色野菜、海藻などに多く含まれます。
 ③食事中の緑茶や紅茶、コーヒーなどは控える
これらに多く含まれるタンニンが鉄と結合して鉄の吸収を悪くします。
④手作り料理を心掛ける

様々な種類の食品を毎日食べる習慣が鉄分不足を解消するポイントでもあります。

何か気になることがありましたらお気軽に当院へお越しください。