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板倉ブログ

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2016/07/22 花火(文月 July)


まだまだ梅雨のじめじめとした雰囲気は残りますが、
次第に日射しは強くなり暑さも本格的になってきましたね。

 

夏はお祭りや海などイベントや行事がたくさんありますが、
今回は花火にまつわるお話をひとつご紹介させて頂きます。

打ち上げ花火があがると「たーまやー」「かーぎやー」と掛け声が
上がるのを聞いたことはあるでしょうか。
この掛け声には江戸の花火師に由来がありました。

日本で初めて花火を観賞したのは徳川家康といわれています。
種子島の鉄砲に使われていた火薬が花火へと発展しましたが、
花火は家事の原因になることから町中での使用は禁止されていました。
それが水例祭「両国川開き」の時だけはゆるされていました。
この時に花火を打ち上げたのは花火市場をほぼ独占していた「鍵屋」でした。
しかしその後、「玉屋」が両国で開業すると両国橋を挟んで上流を玉屋、
下流を鍵屋が受けもつようになりました。玉屋と鍵屋の花火は交互に打ち上がります。
そして花火を見ている観客から「美しい」「素晴らしい」と思った方の花火を称賛する意味を込めて、
屋号を呼ぶ声が上がるようになり、それが現在にも名残が残っているのです。
玉屋は1843年に火事を起こしたことがきっかけで江戸から追放されてしまいましたが、
鍵屋は現在も「宗家鍵屋」として活躍されています。

夏の風物詩である「花火」。夜空に美しく咲き儚く散る様に、
昔からたくさんの人が魅了されてきたのですね。
今年の夏も猛暑が続きますが、日本の夏を感じさせる場所に
足を運んで歴史に思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

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