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板倉ブログ

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2018/2/21 きさらぎ (如月 Febrary)


きさらぎは漢字で「如月」と書きます。 これは、紀元前二世紀頃の中国の辞書『爾雅(じが)』の中に「二月を如と為す」という記載が あり、中国で2月のことを「如」と表していたことに由来しているそうです。


「如」は本来「従う」という意味で、ひとつが動き出すと次々に従って動き出す。
その動き出す状態、とあります。 つまり、自然や草木、動物など、全てが春に向かって動き出す月、と
いうことで「如」をあてたとされます。

如月(きさらぎ)という名前の由来は、この時期の気候にある、ともいわれており、
大寒をすぎたこの時期ですが、寒の戻りなどでまだまだ寒く、人々は衣をさらに着込むことになります。
このことから、「きぬさらにき=衣更着」が「きさらぎ」となったという説があるそうです。

それ以外にも、日ごとに陽気が暖かくなることから「気更来(きさらぎ)」、
草木が生え始めるころなので「生更木(きさらぎ)」と綴ることもあります。

他に梅見月(むめみつき)、木目月(このめつき)等の別名もあり、
旧暦二月は新暦では3月ごろに当たり、梅の花が咲く時期でもあります。
今となれば花見といえば桜ですが、奈良時代の花鑑賞といえば梅をさしていたそうです。
貴族たちの間では造園する際、梅を入れることが定番となっており
当時の貴族の優雅な風習といえば、「歌を詠む事」でした。
その人気ぶりをうかがえるのが『万葉集』に詠まれた梅の数です。
桜を詠んだ歌は43首に対し、梅を詠んだ歌は110首。梅は桜の倍以上詠まれているそうです。
そしてこの歌を詠む会が、現在の花見の原型になったといわれています。
今年は皆さんも梅を見て、一足先に春を感じてみてはいかかでしょうか。


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