愛宕山

 

雨に濡れた山々の青葉も鮮やかに映る頃になりました。

三方を山に囲まれた京都盆地、その西北に標高924mの愛宕山があります。

その山頂に火伏せの神として信仰を集める愛宕神社があり、永らく地域の人々に親しまれています。

 

その愛宕山にかつて、白雲寺という寺があり、戦の神、勝軍地蔵を本尊としていました。

この地蔵は鎧甲に騎馬姿という風貌で、武運長久・戦勝を祈願するため、戦国時代にかけて数々の武将の信仰を集めていました。

かの明智光秀も1582年本能寺への挙兵、数日前に参詣したとのこと。その時くじを引き三度の凶の後、四度目に吉がでたとか。その翌日、催された連歌の会で「ときは今 あめが下知る 五月かな」と天下取りへの覚悟を詠んだとされるエピソードも伝えられています

 

身近に歴史を感じることができるのも様々な歴史の舞台となった京都ならでは。

それぞれの物語に想いを馳せてみるのも、気分転換のきっかけになるのではないでしょうか。

(愛宕山、山頂付近のミヤマカタバミの群落)