炎症とは
炎症とはなんでしょう?
◆体の異常を教えてくれる「炎症」
様々な感染症が心配なこの冬、炎症は発熱・痛み・腫れ・機能障害などで体の異常を知らせてくれる信号です。炎症の原因を特定し、正確に重症度を判定して治療方法を決めるために血液などの検査をします。
◆細菌感染とウイルス感染
炎症を調べる検査のうち、血液検査では白血球数とCRPの2つが代表的な検査項目です。
細菌感染の際には白血球数は上昇、ウイルス感染の際には低下することから治療法を判断する重要な検査項目になります。
CRP値は細菌、ウイルスだけでなく、どんな原因でも炎症が起きていれば上昇します。
タバコを吸っていてコレステロール値が高く、糖尿病があって高血圧であるような患者さんでは少し高めのCRP値が続くことがあります。このような場合は心筋梗塞を起こしやすくなることが知られています。
肺炎や全身に病原体が回っていて重症の場合、治療に伴いCRP値が基準値まで低下すれば治ったと判断できます。
◆さらに詳しく知るために
病原体をさらに詳しく知るためには、病原体を分離培養して観察する方法、わずかな病原体の遺伝子を増やして検査する方法(PCR,RT-PCRなど)、病原体の一部のたんぱく質を見る方(抗原検査)と病原体に対する抗体ができているかどうかの検査(抗体検査)が一般的に行われています。
多くの検査では正確さが90%以上ですが、感染症の検査では鼻腔や唾液からサンプルがきちんととれない場合があり、感染者を見逃さない割合(感度)と感染していない人が陽性にならない割合(特異度)が70%くらいになってしまうこともあります。
抗体検査については、ほかの人にうつす可能性がある感染初期には抗体ができていないということもあり、多くの感染症で判断に用いるのは不適切と考えられています。
少しでも気になる症状などがございましたら当院へご相談ください。