日光浴と睡眠

朝の光を見ると目が覚めて頭がさっぱりした、という経験はありますか?

朝の光を見ると目覚めて、その16時間後の夜に眠くなるリズムが整います。しかし光が得られない環境になると、目覚めも寝つきも悪くなってしまいます。良くも悪くも、光が睡眠に影響するので、
意識して脳に光を届けてみましょう。

 

睡眠のリズムをつくる物質の1つに、メラトニンがあります。光でつくられるのが、メラトニンという物質がつくるリズムです。メラトニンは、1日の長さを決めています。

1日はみんな24時間では?と思われるかもしれませんが、体内時計が刻む時間は、みんなそれぞれ微妙に異なっていて、23時間台の人もいれば25時間台の人もいます。日本人の平均は、24.2時間とされています。

脳に光が届くとメラトニンの分泌がストップして、その時点から体内時計がスタートします。
毎朝スタートがそろえられることで24時間に合わせて生活することができるのです。

メラトニンをストップさせるには、1,500~2,500ルクスの明るさが必要です。通常、部屋の中の明るさは500ルクス程度。自分は目覚めたつもりでいても、部屋の中央あたりで過ごしていたのでは、メラトニンの分泌はストップせず、体内時計のスタートが遅れてしまいます。
そこで、目覚めたら、窓から1m以内に入るようにしましょう。窓から1m以内ならば、3,000ルクス程度の十分な光が得られます。日光を浴びるのに、紫外線が気になる人もいるかもしれませんが、直射日光を浴びる必要はありません。明るいところにいるだけでよいので、目覚めたらリビングなどの窓際で過ごしてみましょう。

 

「光を浴びよう!」と意識しても、なかなか長続きはしません。大切なのは、何も意識しなくても脳に光が届く生活動線をつくることだそうです。窓際1m以内の場所で、新聞を読んだりスマホをチェックしたり、歯磨きやメイクなど、どんなことでもよいので、毎朝していることを、その場所で行うようにしてみましょう。

光によってメラトニンをストップするには、目覚めた直後が最も効果的です。仕事に行く日は家を出る前に、外出する予定がない日でも、窓から1m以内に入って、1日をスタートさせましょう。