ショクダイオオコンニャク

この1年を振り返って、印象的な出来事のひとつに京都府立植物園でのショクダイオオコンニャクの開花があります。

ショクダイオオコンニャクとは、インドネシア・スマトラ島に分布するサトイモ科の球根植物。名前の通り燭台(しょくだい)を思わせる花姿や、虫をおびき寄せる独特のにおいを放ち「世界一、高くて臭い花」などとして、ギネス記録に認定されています。

今回の花は高さ2.3メートル幅1.3メートル。開花後しばらくは、長く伸びた花の中央部が39.2度まで発熱し、水蒸気とともに強烈な腐敗臭を放ちました。

同園では1993年に栽培を始めました。最初は栽培方法がわからず、球根が腐るなど苦労続きでしたが、他園の事例も参考にして水やりや堆肥の方法を改善し試行錯誤を続けてきました。そして今回30年間で初めての開花となりました。

 

まだまだ制約の多い日々が続いていますが、できることに目を向け、諦めずに取り組んでいく事の大切さに気づかされる出来事でした。