パーキンソン病
社会の高齢化に伴って、パーキンソン病の患者さんが増えています。
この病気は、動作が緩慢になるなどの運動症状を始め、心身に様々な症状をもたらします。
生活に重大な支障をもたらすイメージがありましたが、治療法の進歩により、現在では元気に暮らしながらほぼ
天寿を全うできるようになっています。早く治療を始めるには早期発見が、
運動機能を保つにはリハビリテーションが重要です。
パーキンソン病は脳の中に、ある種のたんぱく質が蓄積することで神経伝達物質のドパミンをつくる神経細胞が減少して
脳からの情報が伝わりにくくなり、心身に様々な症状が現れる病気です。たんぱく質が溜まる最大のリスク要因は加齢です。
減少した神経細胞は二度と増えないため徐々に症状が進行します。代表的な症状は動作緩慢・振戦(手足の震え)
・筋固縮(他人が手足を動かそうとすると抵抗がある)・便秘です。
このような症状があれば、脳神経内科の受診をおすすめします。
専門医による迅速かつ的確な検査や診断により、早く治療が始められるからです。
治療は、薬物療法が中心となり、手術、リハビリテーションの3つに大きく分けられます。
薬物療法で不足している、ドパミンを補います。
リハビリテーションは診断直後から始めることが重要です。有酸素運動やストレッチを続けることで、
日常生活に支障のない状態を保つことができ、薬の使用も少なくてすみます。
パーキンソン病は高齢者にとって珍しい病気ではなく、高齢化の進む日本では今後ますます身近になっていくと考えられます。
生涯つき合っていく病気ですが、早期からの治療で長期間症状をコントロールできます。
パーキンソン病になっても、人生を楽しむ姿勢を忘れず、積極的に治療に取り組みましょう。
何かお困りの症状があれば、当院にご相談ください。