ごはん

今回は、日本で多くの人が主食としている「ごはん」について考えてみます。

 

米は、小麦やトウモロコシと並ぶ、世界3大穀物の一つです。

稲作は、約3000年前に中国大陸から日本に伝来、

縄文時代にはすでに水田栽培が行われていたことが、九州の遺跡から確認されています。

白米の主な成分は炭水化物で、脳や体を働かせるエネルギー源となり、

必須アミノ酸をバランスよく含む良質なたんぱく質も含まれています。

 

一般的に食事をすると食べたものが糖となって血液に流れ、血糖値が高くなります。

急激に上がりすぎるとインスリンというホルモンが分泌され、血糖値を下げようとします。

インスリンは脂肪の燃焼をセーブし、脂肪を蓄積する働きがあるため、分泌が多くなると体重の増加につながります。

 

そのため最近では血糖値の上昇を防ぐ観点やダイエットとして、白いごはんを控える人が増えていますが、

日本の食生活は長年ごはんを中心に献立が作られてきました。

そのため主食のごはんを抜いてしまうと、食事の栄養や味のバランスが崩れてしまいます。

また糖質が不足して血糖値が下がりすぎると、脳はアドレナリンを分泌します。

アドレナリンは闘争ホルモンとも呼ばれ、イライラや不安を感じやすくなり、そのストレスから身を守るため、血糖値が上がってしまいます。

 

そこで血糖値を急激に上昇させないごはんの食べ方が注目されています。

食後の血糖値の上昇度を示す指数GI(グリセミック・インデックス)値が低く、

食物繊維やビタミンB群を多く含む玄米・大麦を白米に混ぜて炊いたり、

一食あたりの糖質量を30グラム(白米お茶碗半分程度)にし、

ゆっくり野菜中心のおかずと食べることで量は控えめでも満足感を得る事ができます。

 

また、近年注目されているのが一汁一菜(ごはんと味噌汁など)という和食の基本の組み合わせです。

寒い季節に具だくさんの汁ものと温かいごはんを食べると、幸せな気分になります。

 

改めて、長い間日本の食生活を支えてきたごはんを見直してみてはいかがでしょう。