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板倉ブログ

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2018/6/25 水無月 (水無月 June)


ういろうのもっちりとした食感に上品な小豆の甘さが絶妙な水無月。
京都では6月になると和菓子屋さんの店頭を賑わせ、老舗和菓子店では、
連日売り切れになるほどの盛況ぶりなのです。
でも、なぜ6月に水無月を食べるのでしょうか。



その昔、6月1日(旧歴)に氷を口にすると夏バテしないと言われていたことから、
室町時代の宮中では氷の節句の行事として、氷室(ひむろ)から氷を取り寄せて
暑気払いをしていました。
しかし、氷は庶民には手に入れることができない貴重なものだったので、氷に似せて
作ったお菓子を食べて夏の暑さを乗り切ろうとしたのです。
そのお菓子が水無月になります。
また水無月が三角形にカットされているのは、氷のかけらを表現していて、上に乗っている
小豆には悪魔払いの意味合いがあります。
このように水無月は、食べることで夏の暑さを乗り切り、そして自身の厄除けにもなるといった
縁起の良いお菓子なのです。

なぜ6月30日に食べるのかというと、一年を前半と後半に分けると、6月30日は前半が
終わる日にあたります。
古くから前半最終日の6月30日には、半年間の悪い行いや身の汚れを払い、明日からの新たな
半年間を無事に過ごせますようにと祈願する行事が行われていました。
この行事を「夏越祓(なごしのはらえ)」または「水無月の祓い」といい、京都では、暑気払いの
意味がある水無月を食べて、無病息災を祈願したのでした。


こうした風習により、現代の京都の方々は6月30日に水無月を食べることでこの半年の身の
汚れを払い、暑い季節も夏バテせずに元気で過ごせるよう願掛けをしています。
今年の6月30日は家族みんなで「水無月」を食べ、元気いっぱいで夏を迎えましょう!


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