慢性前立腺炎

前立腺の病気と聞いて思い浮かぶのは、前立腺癌と前立腺肥大症ではないでしょうか。どちらも高齢者に多い病気ですが、前者が悪性疾患であるのに対し、後者は生命への影響のない良性疾患です。

前立腺の良性疾患でよくみられるもとのとしては、慢性前立腺炎があります。前立腺肥大症より若い世代に多く、症状も異なっています。

 

代表的な症状は、前立腺肥大症が排尿障害、一方の慢性前立腺炎は陰部、特に会陰部の違和感や痛みです。

これらの症状はQOL(生活の質)を低下させるものの、大丈夫だろうと自己判断して我慢している人もいるかもしれません。

しかし、良性の疾患によるものかどうかは判断ができませんので、我慢しないで泌尿器科を受診されることをおすすめします。

 

前立腺肥大症が多い高齢者は前立腺癌の、慢性前立腺炎が多い30〜40歳代は精巣がんの発症が多い年代でもあります。

受診が癌の早期発見に結びつくかもしれませんし、良性の疾患であればそれを確認することで安心できるでしょう。

 

 

主な検査は尿検査と腹部超音波検査です。

尿検査では採取した尿中の白血球や赤血球などの成分を調べます。

感染が疑われる場合は尿を培養して細菌の有無や種類を確認します。

 

腹部超音波検査は体外から超音波をあてるので、患者さんに痛みなどの負担はありません。これで前立腺のおおまかな形や大きさがわかり、腎臓や膀胱のチェックができます。

その他に50歳以上であれば血液を採取して、腫瘍マーカーである《PSA(前立腺特異抗原)》を調べることもできます。

 

 

何かお困りの症状がございましたら当院へご相談ください。