生活習慣病について

自覚症状に乏しい生活習慣病の診断、治療効果の判定にはさまざまな検査が必要です。

どんな検査をどれくらいの頻度でどんなときにやるのか、お話します。

 

 

○血圧

心臓は1日に約10万回拍動しています。

とういうことは血圧値が1日に10万種類あることになります。

月1回程度の診察で血圧を測ってもらうだけでは本当の血圧値を知ることはできません。しかも、医師の前だと緊張して血圧が高くなることもあります。

家庭や職場で血圧を測定して、データをたくさん集めましょう。家庭で血圧を測るときは朝と夕方、だいたい時間を決めて測定してください。また、1度に3回測定すると、2.3回目が低めに出ます。この2.3回目の値を平均するといいでしょう。

同時に脈拍数も記録すると、治療の参考になります。

 

○血糖

血糖値は食事によってすぐに上昇します。

糖尿病のコントロールのためには血糖値だけではなくHbA1c(糖化ヘモグロビン)やグリコアルブミンの検査も行われます。

これら測定前1ヶ月程度の平均血糖値なので、1ヶ月に1度の測定で十分です。受診前だけ薬を飲んだり、食事を制限して血糖を下げても、これらの値はだますことができません。

 

○コレステロール関係

中性脂肪の数値は血糖と同じく食事をとると上昇します。血糖値やHbA1c値同様1ヶ月から半年に1度程度の測定がよいでしょう。

 

生活習慣病では、腎臓、血管、心臓、脳などの組織が知らず知らずのうちに傷んでしまいます。

そのためこれらの傷み具合も一緒に検査する必要があります。腎臓の機能については、尿たんぱくの量や血液検査でクレアチニン値を測定します。

尿たんぱくは治療がうまくいくと改善されますし、簡単にできる検査なので、毎月検査してもいいくらいです。

クレアチニンの変化は比較的ゆっくりなので、2ヶ月か半年おきにするのがよいでしょう。

血管、心臓、脳の変化はさらにゆっくりなのでこれらの検査は年1回程度しましょう。

 

 

何か気になる症状がございましたら当院へご相談ください。