日本茶の種類2

今回は、前回紹介した日本茶のほとんどを占める緑茶の種類を紹介します。 

 

・煎茶

日本で生産されるお茶の7割以上を占める、最も代表的なお茶です。

 新葉を摘んですぐに蒸し、加熱し、揉んでつくる、ごく一般的な製法でつくられます。

・深蒸し茶

煎茶と同じようにしてつくられるお茶ですが、蒸して加熱する時間が普通の煎茶に比べて長く、

渋みが抑えられて甘めの味に仕上ります。製造中に葉が細かくなりやすいため粉が多くなるのも特徴です。 

・玉露

このお茶は、新芽に覆いをかけ、日光を浴びないようにして育てた茶葉を使ってつくられます。

日本茶の中でも最上級とされる高級茶です。渋みが少なく、うま味が豊富でリラックスしたいときに飲むにはうってつけです。 

・番茶

名前の由来は「番外のお茶」で、本来摘む時期から外れている採取時期が遅い茶葉を利用したお茶です。

 夏の強い日差しを長く浴び、硬くなった葉や茎を原料とするため、渋み成分が比較的多く含まれています。

製法は煎茶と同じです。 大衆向けの下級茶とされていますが、さっぱりした味で美味しく、食事中に飲むのに向いています。

・玄米茶

蒸し、炒って狐色になった玄米や、爆ぜてポップコーン状になった玄米を番茶に混ぜてつくったお茶です。まれに、煎茶でつくられるものもあります。

番茶と同じく下級茶ではありますが、玄米の香ばしい香りが特徴で美味しく、食事にもスイーツにも合います。

 茎茶

煎茶などをつくる際、取り除かれた茎の部分や、若枝を集めて原料にしたお茶です。棒茶とも呼ばれます。

素材から二級品とされていますが、茶葉とはまた違った独特の香り、爽やかなうま味がある美味しいお茶です。

玉露や高級煎茶の茎からつくれるものは「かりがね」や「しらおれ」などの名前がつけられています。

・ほうじ茶

番茶や茎茶を焙じたお茶です。 焙煎する過程で苦みや渋みが薄れ、独特の香ばしさが生まれます。

あっさりした口当たりなので、食事中のお茶に向いています。

 ほうじ茶も下級茶とされていますが、口当たりのよさから多くの料亭で好んで使われています。

・抹茶

玉露と同じく、日光を避けて育てた茶葉を蒸して乾燥させ、茶臼で挽いた粉末状のお茶です。 

茶の湯(茶道)に使われることで、とても有名です。よく和菓子のお供にされるのは、

抹茶には爽やかな苦みがあり、甘味と馴染んで風味が際立つからです。

 

このように、一口に「日本茶」と言っても、さまざまな種類があります。

時にはいつもと違うお茶を試して楽しむのもよいでしょう。